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2008年4月13日 - 2008年4月19日

2008年4月19日 (土)

CMO

〇CMO

 CMOはctyl myristokete(セチルミリストレイン酸エステル)の略。不飽和脂肪酸のミリストレイン酸のエステル化合物で、関節炎に対してグルコサミンコンドロイチン硫酸を凌ぐ効果があると米国で注目された物質である。ミリストレイン酸はn-5系の脂肪酸だが、従来のn-3、n-6、n-9系を主要に扱ってきた栄養学ではまだ代謝の機構について十分に研究されてない。

 CMOが哺乳類の生体に存在することは、1971年に米国立衛生研究所(NIH)の研究員だったH・ディールによってスイスアルビノマウスの体内から発見されたが、その後、牛や鯨のほか、他のげっ歯類の動物でも確認されている。ヒトは進化の系統樹からみるとげっ歯類からは遠くないため、ヒトの体でも重要な役割をしている可能性があるという。ディールは当時、各種動物に作用する消炎剤の研究をしていたが、その研究の一環として人工的に関節炎を起こさせるためのフロイントアジュバント(熱処理したバクテリア)を動物に注射していった。その際、スイスアルビノマウスだけが炎症を起こさなかったことに気付き、炎症から体を保護している物質としてCMOを特定した。次にこれを別種のネズミに注射してその反応を見たところ、予想通り炎症の保護をしていると推測できる結果が得られたのである。この消炎作用についてディールは、哺乳類全体に適応できる手法として米国特許を取得している。

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2008年4月18日 (金)

麦飯石

〇麦飯石

 水道水を入れるとミネラルウォーターに変わるという石。麦飯石の名はその外観からきている。黄褐色または淡灰色の鉱物中に白色の長石という灰色をした石英がちりばめられており、その外観が麦ごはんに似ているところから名付けられた。

 ミネラルウォーターは地中のミネラルがちょうどほどよく水に溶けた状態になっている。麦飯石の組成をみると、鉄、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタン、マンガンなどのミネラル類が豊富に含まれており、これらが水中に溶出する。これは微量だが、細菌などの繁殖を防ぐ働きがあるとされる。麦飯石にはまた非常に多くの孔がある。それは325メッシュ(0.043mm径)という微細なもので、ミネラルがイオン化して水に溶けやすくなり、吸着作用やイオン交換作用がいつまでも強く残り、長期の使用にも耐えるという。

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2008年4月16日 (水)

カンカ(砂漠人参)

〇カンカ(砂漠人参)

 カンカ(カンカクニクジュニウ)はハマボウフウ科ニクジュヨウ属植物。砂漠人参とも使用され、砂漠でも育つ強靭な生命力を有する。神農本草経には「肉蓯蓉」として記録され、補腎薬や滋養強壮を目的に多くの漢方薬に配合されている。主にタクラマカン砂漠など砂漠地帯でタマリクス(紅柳)の根部に寄生する多年草の植物で、中国ではウイグル族の民間薬として使われ、漢方生薬として重要な構成生薬であるばかりでなく、カンカ自体が認知症の改善薬として認可されている。

 成分はウイルス感染を防いで免疫力を高める効果があるといわれるエキナコシド(echinacoside)や、ポリフェノールの一種で抗腫瘍作用や肝臓保護作用、ストレス負荷による性行動や学習行動の低下を回復させるといわれるアクテオシド(acteoside)をはじめ、アルカノイド、フラボン類、アミノ酸、フェニルエチルアルコール配糖体、イリドイド類、D-マンニトール、β-シトステロール、多糖類等や無機微量元素を含んでいる。このほか血管拡張作用、抗疲労作用、抗酸化作用、抗老化作用、免疫増強作用、美白作用などが確認されている。

 中国ウイグル自治区のホータン(和田)地区では、産業振興と砂漠緑化の両面から、カンカの人工栽培とタマリクスの植林を進めている。一方、わが国では近畿大学がカンカの有用性に着目、中国中薬民族薬研究所などと共同で「新規機能性食品素材開発共同プロジェクト」を推進するとともに、2006年8月にホータン地区の農民(ニヤ)県政府と提携し、カンカに関する学術研究と砂漠緑化を進めてきた。2007年3月には国際カンカ研究会が発足し、第1回国際カンカ・シンポジムが近畿大学で開催された。2006年には近畿大学薬学部の村岡修と京都薬科大学の吉川雅之との共同研究において、強い抗酸化作用を有する高濃度のポリフェノールが含まれていることや血管拡張作用を示すカンカノシドのA~G、カンカノース、カンカノールなど新規成分が発見されている。

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2008年4月14日 (月)

キクカ(菊花)

〇キクカ(菊花)

 キクカ(菊花)はキク科の植物で、釣藤散、菊花散などに配合されるなど、生薬として用いられている。日本薬局方外生薬規格集が規定する基原は「Chrysanthemum indicum又はそれらの種間雑種の頭花」とされている。中国の中華人民共和国薬典ではこの2つを区別し、キクおよびその品種の頭状花を乾燥したものを「菊花」、シマカンギクまたはその近縁種の頭状花を乾燥したものを「野菊花」としている。

 菊花は味が甘く料理や喫茶用にも用いるが、野菊花は味が苦く食用には用いられない。中国では神農本草経の上薬に収載されるほか、唐代の「新修本草」、明代の「本草綱目」にも記載されている。日本では「本草和名」「医心方」にも記載されており、古くから薬物と考えられてきた。薬能としては「菊花は能く頭目風熱解し、肝を平らにし、目を明らかにする効がある」と言われ、風邪をひいて熱のある者、頭痛でフラフラする者、目が充血して痛む者、あるいは目がかすむ者に用いるとされる。特に野菊花については清熱、解毒の効に優れており、悪性のおでき、目の充血や腫れ、あるいは頭が痛くてフラフラするときによいとされる。含有成分は精油、セスキテルペン、フラボノイドおよびその配糖体が知られている。

 近年の研究では、菊花には抗原抗体作用および毛細血管抵抗力増強作用が、また野菊花には降圧作用および抗菌・ウイルス作用が報告されている。京都薬科大学生薬学教室では、野菊花に糖尿病合併症予防が期待できるアルドース還元酵素阻害活性と、血管内皮機能を調節するNOの産生抑制活性を見出している。また抗アレルギー作用のある新規成分型として、3種のオイデスマン型セスキテペンと5種のゲルマクラン型セスキテルペン、2種のフラバノン配糖体、1種のフェニルブタノイド配糖体を単離し化学構造を決定するとともに、野菊花の抗アレルギー作用成分を見出し、フラボノイド類における構造と活性、アレルギー反応を有意に抑制する作用機序を明らかにしたことを報告している。

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2008年4月13日 (日)

乳酸菌酵母分泌物

〇乳酸菌酵母分泌物

 乳酸菌生産物質が乳酸菌を培養・発酵させて作るのに対して、乳酸菌酵母分泌物は原料のベースに乳酸菌なと酵母菌の2つの菌を使い、両者を「共棲培養」という技術で発酵させる。乳酸菌と酵母菌はともに腸内細菌の善玉菌で、お互いの分泌物(生産物質)をエサとして繁殖するという特徴がある。すなわち、2つの菌を一緒に培養すると、乳酸菌だけの時より発酵が飛躍的に促進されるわけである。

 この乳酸菌酵母分泌物を生み出す母体となったのは、農学博士・小牧久時(現・国際地球環境大学名誉総長)が開発し、1988年に「腸内細菌叢を改善する健康食品製造法」として特許をとった「小牧原液」である。小牧は乳酸菌がなかなか腸まで到達できないという問題を解決するにあたり、腸内では乳酸菌は酵母菌の分泌物の助けを借りて繁殖し、酵母菌もまた乳酸菌の分泌物の助けを借りて繁殖している、という事実から推論を組み立てた。「乳酸菌と酵母菌、双方の微生物は分泌物を挟んで共栄共存の関係にある。そうであるなら、より大切なのは乳酸菌、酵母菌の生きた菌体ではなく双方の菌体成分である。分泌物ならば、胃液に分解されることなく腸に到達できる。腸内を善玉菌優勢にするには、双方の分泌物を届けてやればよい」と考えたわけである。

 小牧はこの考えをもとに、菌同士の相性等を精査した結果、多くの乳酸菌、酵母菌の中から16種の乳酸菌と24種の酵母菌を選び出した。これら40種の善玉菌に、栄養が非常に高いことで知られるニンニクの無臭成分「サチヴァミン複合体」を与えて共棲培養し、そこへ、腸内到達率・増殖率が極めて高く組成に優れたタイプの乳酸菌=有胞子乳酸菌を加えて作られたのが、「腸内細菌叢改善食品」であり、この製品は1989年の世界発明博覧会・生物分子部門でグランプリを受賞している。製品の完成までは31もの工程をけ経る上、40種の異なる培養条件を満たすには1000リットル以上の大きなタンク培養器が必要となる。また、添加物・抗生物質を一切使わないという条件下で細菌の侵入を防ぐためには、完璧なクリーンルームが必要条件とされるなど、高度や設備と管理技術が要求される製品でもある。

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