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2005年12月20日 (火)

甜茶

○甜茶

 甜の文字の意味は、「甜い・旨い」であり、甜茶は文字通り甘いのであるが、それは味覚だけ出なく、甘い言葉というときの甘さのニュアンスも込められているという。その甜茶には、牛白藤(アカネ科)、土常山(ユキノシタ科)、多穂石柯葉(ブナ科)の3種類があることが中薬大辞典に記載されているが、最近わが国で優れた特性が注目されている甜茶は、そのいずれとも異なるバラ科キイチゴ族の甜葉懸鈎子という植物である。

 この正式名称は日中共同の「日本と中国南部の常緑広葉樹林構成植物の化学分類学的細胞分類学的比較研究(1994年)」において確定された。

 甜葉懸鈎子は、葉柄に刺を持つ高さ2~3mの潅木で中国南西部の広西壮族自治区の山岳地にのみ産し、特に瑤族の人々に愛され、桂林では開胃茶とも呼ばれて食欲増進、去痰、咳止め、解熱に効くとされてきたもので、「中国本草図録」、「広西薬用植物名録」などにその記載がある。

 わが国への招来当初は”肥満しない甘味料”として、砂糖の75倍にもなる甘み成分(本来の化学名はルブソシド)が注目され、酵素反応によりさらに味質と甘味度を改良する方法が研究される一方、日常的な新しい健康茶としての飲み方の工夫やエキス化も実現したが、開発の過程で抗炎症作用、抗アレルギー効果、ミネラルバランスの良さ(ナトリウムに比してカリウムが圧倒的に多く、カルシウム、マグネシウムの含有量が多い)などが次々に見つかった。

 すでに多くの基礎研究、臨床試験が報告されているが、目覚しいものとして抗炎症、抗アレルギー効果があげられよう。くしゃみ・鼻水・鼻づまり、嗅覚障害、目のかゆみや涙目などで毎シーズン話題を呼ぶ花粉症もそのひとつであるが、三重大学医学部の鵜飼幸太郎らは喉の異常を含めたこれら諸症状に通念的に苦しんでいる患者を対象に、甜茶エキス飴(1粒に40mg、1日3粒)を投与して、4週間の全般改善では著名改善を含む中等以上の改善47.6%、軽度以上の改善76.2%という好結果を得ている。投与全平均1日5.3回だったくしゃみ発作回数が、2週間後4.1回、4週間後3.3回になったという数字は、患者にとって福音であろう。

 アレルギー反応は、体内の肥満細胞(マスト細胞)から分泌されるヒスタミンが引き金となるI型アレルギーの例が多いが、このことを逆に利用して甜茶の活性成分(ヒスタミンの分泌抑制成分)がGOD型エラジタンニンのポリマーであることも明らかにされた。

 そのほか、難治性の湿疹やアトピー性皮膚炎などへの効用(起炎物質の生成抑制)や、ダイエットに冠してデンプンの消化酵素であるα-アミラーゼの働きを阻害したり、脂肪分解酵素リパーゼの働きを阻害することで肥満を防ぐ作用のあること、あるいは歯周病の原因菌が歯に付着するのを強くブロックする(歯周病や口臭を防ぐ)作用なども報告され、広範な需要に応えてそれらの働きを相乗的に高める食材をブレンドした製品も市場に出ている。

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