2008年7月12日 (土)

サラシア

〇サラシア

 サラシアは、インド、スリランカをはじめタイやインドネシアなど東南アジアおよびブラジルなどの熱帯地域に広く分布する。高さ2~3mに成長するサラシア属デチンムル科の植物。サラシア・オブロンガ、サラシア・レティキュラータ、サララシア・ブリノイデスなどがあり、土地によっては、ポンコランチ、コタラヒムブツなどと呼ばれている。

 古代インド医学のアーユルヴェーダでは、その根を現代の病名でいうところのリウマチ、喘息、虫さされなどに活用していた。日本では、サラシア・オブロンガの根部に含まれる成分が、血糖値の上昇を抑制し、αグルコシダーゼ阻害活性を持つことや糖尿病の神経障害をを引き起こすアルドース還元酵素を阻害する活性作用を有することが、動物実験で確認された90年代半ば以降、健康食品素材として注目されるようになった。

 京都薬科大学などの研究では、サラシア・レティキュラータ熱水抽出エキスに糖尿病モデルラットの血糖値降下作用などが確認されている。吉川雅之(京都薬科大学)によって特定された成分(略称:ダスデス・特許成分)には、食物の糖の吸収を抑えることからメタボリックシンドロームに対する作用が注目されている。

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2008年6月 8日 (日)

コタラヒム

〇コタラヒム

 スリランカ原産のデンチムル科の樹木で、学名はSalacia reticulete(サラシア・レティキュラータ)。原産国スリランカの現地ではアーユルヴェーダ医学に基づき、糖尿病に効果のある薬木としてこの名前で呼ばれ利用されてきた。

 京都薬科大学・吉川正樹の研究によると、コタラヒムは糖尿病治療薬のα-グルコシダーゼ阻害剤と同様の作用を持ち、その有効成分はコタラノール、サラシノールという硫黄を含む糖質であることが同定されており、糖尿病の予防・改善に効果のあることが認められている。

 現在、わが国の健康食品市場では、「コタラヒム」「コタラヒムブツ」と「サラシア」の商品名が使用され流通している。コタラヒム、コタラヒムブツは樹木・樹皮を利用した製品が多くみられる。

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2008年5月26日 (月)

大麦

〇大麦

 かつては麦飯として日常的に食べられていた大麦だが、現在では健康を意識した食材として利用されるケースが多い。大麦はイネ科の単子葉類で、米に比べると食物繊維の量が圧倒的に多いのが特徴だ。大麦(七部つき押麦)には、10.3g(100g当たり)の食物繊維が含まれるが、玄米は3gと1/3である。精白米では0.5gしか含まれない。つまり大麦は白米に比べ20倍もの食物繊維を含んでいるわけである。食物繊維は腸の働きを活発にし、便秘の改善、下痢を抑えるという効果がある。

 大麦は精白の仕方によって丸麦、押麦、白麦に分けられる。丸麦は大麦をそのまま精白したもので、もっぱら味噌や醤油などの加工品に使われている。押麦は丸麦を平たく押したもので、麦とろご飯として食べられることが多い。麦を常食するには押麦を白米に混ぜて炊くのが一般的だ。白麦は丸麦を2つ割りにしてから精白し、平たく押したもので押麦よりも食べやすい。また最近では、精白した丸麦を押さずに白米と同じ比重になるように加工した米粒麦というものもある。これは、白米と混ぜて炊くときに麦だけが浮き上がらないので便利である。

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2008年5月24日 (土)

そば

〇そば

 ソバはタデ科の一年草で、原産地はアジア北・中部とされ、歴史的には早くからインド北部、東アジア各地へ伝播し、普通種とダッタン種の2種があり、わが国で栽培されているのは普通種である。

 わが国ではソバに薬効を認める基盤は早くからあり、「本朝食鑑」(人見必大撰、1697年)には「気味甘く微寒にして毒なし。気を下し、腸胃のしわい積滞を寛にす。水腫、白濁、泄痢、腹痛、上気を治し、あるいは気盛んにして湿熱あるものによろし」と述べられている。

 寒性なので胃弱の場合には不適とされながら、長寿の食物として好んで常食もされてきた。古くは麦飯のように脱穀したソバを米麦に混ぜたそば飯だったが、粉末にして丸めたそば団子に続いて、ウドンを真似たそば切りが登場したのは江戸時代(17世紀)以降である。

 ソバが栄養価の高い食品であることはよく知られている。全粒中の成分の内、約12%はタンパク質である。70%を占める炭水化物は他の穀類のデンプンより糖化度が高い。そして何よりも特徴的なのはルチンである。ルチンは抗酸化物質として注目されているフラボノイド(植物の色素成分)の一つで、血管の強化作用があり高血圧によいとされている。また、体内でケルセチンに変化して抗腫瘍効果を発揮したり、認知症の改善にも寄与することが明らかになっている。

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2008年5月23日 (金)

EPA(イコサペンタエン酸)

EPA(イコサペンタエン酸)

 かつてはエイコサペンタエン酸と呼ばれていたが、近年、イコサペンタ塩酸に改められた。但し略称のEPAはそのまま使われている。炭素数20個、二重結合5カ所のn-3系不飽和脂肪酸で、融点はマイナス54℃。イワシやタラなどの魚油に多く含まれる。血液中の中性脂肪やコレステロール濃度の低下作用、血小板凝集能の抑制作用などが認められている。

 EPAが注目されるようになったのは、1970年代にデンマーク・オールボア病院のダイアベルグがイヌイット(エスキモー人)を対象に行った疫学的調査の結果によってである。それによると、魚やアザラシを主食とするイヌイットはは肉食中心のデンマーク人に比べて動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病が大幅に少なかった。例えばデンマーク人の死亡原因が心筋梗塞だけで40%以上も占めているのに、イヌイットは発症率が高い60歳以上だけを対象にしても3.6%でしかなかった。その原因がイヌイットの食生活にあると考えて研究の結果、魚肉油に含まれるEPAの有効作用にあるとわかったのである。

 最近の研究では、横山光弘(神戸大学)らが日本人約2万人を対象にし大規模臨床試験(5年間の追跡調査)で、EPA薬の摂取により心臓病のリスクが19%減少したという試験結果を発表している(2005年、米国心臓協会学術集会)。EPAは健康食品素材としても広く使われており、(財)日本健康栄養食品協会による「イコサペンタ塩酸(EPA)含有精製魚油加工食品規格基準(1986年8月公示、96年6月一部改正)」がある。

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2008年5月22日 (木)

フコキサンチン

〇フコキサンチン

 フコキサンチンはワカメやヒジキ、昆布類などの褐藻類に含まれる赤褐色のカロテノイド色素である。カロテノイドはニンジンのβ-カロチン、トマトのリコピンなどをはじめとして自然界に幅広く存在する黄色~赤色系の天然色素で、酸素と結合しやすいという特徴を有する。ヒトの体内ではいわゆるフリーラジカル(活性酸素)と結びつき、これを無害化する。しかし、動物はこの有効な働きをする物質を自身の体内では生産することができず、食物として摂取しなければならない。栄養面でのカロテンの有用性が注目されている。カロテノイドの一種であるフコキサンチンにも、この作用が備わっている。

 こうした働きに加えて、最近の研究では、フコキサンチンにはエネルギー消費速度を刺激して脂肪燃焼を促し、内臓脂肪を減少させる作用があることがわかってきた。マウスを使った実験によると、フコキサンチンを投与したマウスは体重が5~10%減少したとの報告もある。フコキサンチンは、腹部や肝臓などの内臓脂肪を構成する白色脂肪細胞内への、ある種のたんぱく(ミトコンドリア内の脱共役たんぱく)の発現を増加させる働きがあるとみられている。このたんぱくは脂肪の酸化およびエネルギーの熱への変換を促すことにより、白色脂肪細胞を減少させる。白色脂肪細胞は過剰に摂取された炭水化物や脂肪を中性脂肪形で蓄えるための細胞で、今話題のメタボリックシンドロームの主因とされているものであり、これを減らすことができれば健康増進効果は大きい。白色脂肪細胞を減らす機能性食品への注目度は上昇基調にある中で開発されている。

 食事療法のみの被験者とフコキサンチンを併用した被験者とを比較した新陳代謝実験では、フコキサンチンを併用した被験者のほうが代謝は18.2%高かったという結果も出ている。

 健康食品市場には、フコキサンチンの抗酸化作用・脂肪細胞減少効果を生かした製品など、すでに多く流通しているが、その中でザクロ種子油との相乗作用で脂肪細胞の形成を抑制するなど、フコキサンチンの機能性との組み合わせによる効果を狙った製品開発が注目を集めている。ザクロ種子油には、新しい血管の形成を阻害すること脂肪細胞への血流量を抑制し、血液を介した脂肪の供給を低減させて脂肪細胞の新たな形成を遅らせたり、抑制したりする作用が認められている。ザクロ種子油とフコキサンチンとの相乗効果は臨床実験でも確認されており、16週間の飲用で平均6.5kgの体重減少、5.3kgの体脂肪減少が見られたことが報告されている。

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2008年5月20日 (火)

カリフラワー

〇カリフラワー

 アブラナ科のキャベツの仲間で、花のように見える花蕾部分を食用とする。花蕾の色によってホワイト、オレンジ、ムラサキの種類がある。

 カリフラワーはビタミンCの含有量が多く(100g中、生で81mg、茹でたものは53mg)、これはトマトの3倍以上に当たる。レモンの搾り汁100gといえばコップ半分くらいだが、これを飲んで得られるビタミンCは50mgである。タバコ1本吸えば約25mgのビタミンCが破壊されともいわれ、またポーリング理論として知られるビタミンCの大量摂取によるウイルス感染予防には少なくとも1日1g(1000mg)位は必要とされているから、レモン汁をコップに10杯以上も飲み干さなければならない計算である。

 日本人の食事摂取基準20005年度版では、ビタミンCの1日推奨量を100mg(成人)としている。従ってノルマ達成のためならレモンの搾り汁をコップ1杯飲めばよいわけであるが、それならカリフラワーをたっぷりと美味しく食べたほうが賢明であろう。蕾の部分よりも白い芯(茎)のほうが倍近いビタミンCを含んでいるので、塩漬けなど調理を工夫してなるべく残さずに利用するとよい。

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2008年5月18日 (日)

スイートコーン

〇スイートコーン

 スイートコーンはイネ科トウモロコシの甘味種で、その未熟種子を食用にする。完熟種子は穀類に分類される。スイートコーンは野菜として扱われる。原産地はペルーで、日本にはポルトガル人によって16世紀中頃に渡来したが、栽培されるようになったのは明治以降である。全国各地で栽培されているが、特に北海道が多い。

 古くからゴールデン種とシルバー種に加え、甘味の強いバイカラー種が品種改良され、現在はこれが主流となっている。黄色と白の粒が混じり合った姿をしており、果皮が柔らかく甘みが強い。スイートコーンの雌穂を若採りしたものはベビーコーン(ヤングコーンともいう)で、中国料理などに使われている。

 スイートコーンの実100g中、カロテン53ug、ナイアシン2.3mg、ビタミンC8mg、カリウム290mg、食物繊維3gなどが主成分。ビタミンCも多い。整腸・便秘・動脈硬化などに食効があるとされ、また糸状の毛を乾燥させてお茶代わりに煎じて飲むと、利尿・強心・膀胱炎・腎臓病に著効があり、昔から民間薬として広く親しまれてきた。

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2008年5月17日 (土)

スプラウト

〇スプラウト

 植物の新芽を英語でスプラウトというが、最近、各野菜の新芽が健康野菜としてスーパーの店頭に並び出した。ブロッコリーやマスタードなどの新芽があり、目新しさも手伝ってちょっとしたブームになっている。

 スプラウト人気の発端は、米国のジョンズ・ポプキンス大学の研究者らがブロッコリーの新芽に優れた抗ガン作用があると発表したことによる。発芽3日目の新芽には、成長したブロッコリーの20~50倍のサルフォラフェインという抗ガン成分があるという。また、スプラウト類は全般に植物性タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維に富み、ローファット、ノンコレステロールというのが健康志向の強い米国人に受けたようだ。

 スプラウト野菜はブロッコリーのほか、小豆やソバ、クローバー、レンズ豆、ラディッシュ、ヒマワリ、レッドキャベツ、マスタード、クレス、小麦など種類が多彩だ。サンドウィッチの具やサラダ、スープの具材など食べ方の自由度も高い。家庭でも栽培できるようにスプラウトの栽培キットも販売されている。

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2008年5月16日 (金)

そら豆

〇そら豆

 初夏の味覚の一つでとして親しまれているソラ豆だが、これは夏野菜のソラ豆の若莢が未熟なうちに収穫したもので、茹でて食べる。エダ豆と異なり、豆は莢から出して茹でる。ソラ豆が北部アラビアで栽培されたのは有史以前だが、日本へは江戸時代初期に中国から到来したといわれる。莢が天を向いて直列するところから「空豆」と名付けられたもので、豆の形が蚕の繭に似ていることから蚕豆ともいわれる。

 枝豆に匹敵するタンパク質(生100g中10.9g)と糖質(同15.5gでエダ豆の約2倍)が含まれており、タンパク質のアミノ酸組成も非常に優秀で高い栄養効果が期待できる。また、スタミナの元といわれるアスパラギン酸や旨味成分のグルタミン酸が豊富なので、夏へ向けて体力をつけるのにふさわしい食品であるといえる。ミネラルやビタミンB群も豊富で、特にB2は0.2mgと多い。過酸化脂質の生成を防いで血管の若さを保つのに役立つ。ソラ豆の脂質には比較的レシチンも多いので、Bと共に働いて血中の悪玉コレステロールが増えるのを防ぐ。このほか利尿、便通改善効果もある。

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2008年5月15日 (木)

オクラ

〇オクラ

 オクラはアオイ科の一年草で1~2mに育ち、夏に黄色い大きな花の後、断面が五角の星型の莢をつけるが、この若い実が食用になる。原産地はアフリカで、エジプトでは紀元前から栽培されてきた歴史があり、現在は世界各地で栽培されている。オクラはアフリカの現地語を起源とする英名。

 オクラを細かく刻むと納豆のようにネバネバの糸を引くが、これはペクチンという食物繊維と糖タンパクのムチンが含まれているためである。野菜のネバネバに強壮効果があるといわれるのは、ペクチンの整腸作用(便秘にも下痢にも効能がある)と、ムチンがたんぱく質の消化吸収を助けるためと考えられる。オクラはまたカルシウムが100g中92mgと、たとえばマイワシ(70mg)のような魚よりも豊富で、平均的にカルシウム不足をきたしている日本人には好適な野菜といえる。ビタミンB1・B2も十分に含まれているので、ネバネバが苦手という人はスープ仕立てにする(ペクチンなどがスープに溶けてしまうのでネバネバはなくなり、とろみのあるスープになる)か、天ぷらなどで工夫して夏場の暑気負け回復のために大いに食べたいものである。

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2008年5月14日 (水)

さやえんどう(莢豌豆)

〇さやえんどう(莢豌豆)

 マメ科エンドウ属のエンドウ豆は、ギリシャ・ローマ時代から栽培され品種も多いが、野菜種としては若い莢を食べるサヤエンドウと、未成熟の実を食べるグリーンピースがある。

 サヤエンドウのうち、もっともポピュラーなのはキヌサヤ(絹莢)で、若莢を早採りしたもの。莢が擦れる音が衣ずれの音に似ていることからこの名がついた。このほか、関西でよくつかわれる大型のオランダ大莢、アメリカ産のスナップエンドウがある。スナップエンドウは実が大きくなっても莢が堅くならないため、実と莢を一緒に食べることができる。

 サヤエンドウは栄養バランスが良く、タンパク質は100g3.1gとグリーンピースの半分くらいであるが、遊離アミノ酸が野菜の中で最も多い。カルシウムは35mg、リンは63m含まれている。カロテンも560ugと多めで、これは日本カボチャ(730ug)には及ばないもの青ピーマン(400ug)を上回っている。ビタミンCも豆類の中では飛び抜けて多く、100g60mg含み、Cの補給にはもってこいの食材といえる。風邪の予防、老化防止、利尿のほか、シミやソバカス、高血圧症、胃腸疾患、糖尿病の口乾などに効用がある。サヤエンドウは入手しやすいので常用したい野菜の一つ。油炒めなどにするとたっぷり量も摂れ、熱を加えることで色が鮮やかとなり、食卓に彩りを添える。

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2008年5月13日 (火)

えだ豆(枝豆)

〇えだ豆(枝豆)

 えだ豆は大豆の若莢(わかさや)を未熟な内に収穫したもので、茹でて食べる。大豆と同じくタンパク質が豊富に含まれており(100g中11.7g)、これは鶏卵にも匹敵する量である。比較的糖質が少ない代わりに良質の脂肪が含まれ、この脂肪分はニンジンカボチャのカロテンの吸収を助けるという働きもある。

 夏のビールのつまみとして定番のえだ豆だが、豊富に含まれる含流アミノ酸のメチオニンにはアルコールから肝臓を守る働きがあり、つまみとしても理にかなっているわけである。また新陳代謝を促進し自律神経の調整をするビタミンB1も多く(100g中0.31mg)、肩こり・便秘・倦怠感・神経炎・むくみなどを予防する。

 枝豆にはこのほか、大豆には全く入っていないビタミンCが27mgも含まれており、暑さで消耗する夏場には最適である。加えてカロテンを大豆の40倍も含み、皮膚・粘膜の抗菌力を増し、目を守るという意味でも、夏の野菜として是非摂りたいものである。このほか大豆と同じくサポニンが含まれ、体内の過酸化脂質を抑えてこれてロールを下げる働きをする。

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2008年5月12日 (月)

香酢(改訂版)

〇香酢(改訂版)

 香酢は中国江蘇省南部の鎮江でつくられる黒酢の一般的な呼称だが、黒酢といっても日本のものとは製法も原材料も異なっている。原料はもち米と麦ふすまで、もち米を蒸して酒を仕込み、これにもみ殻を加えて甕で自然発酵させる。この発酵の仕方を酢酸分層発酵法といい、甕の中を撹拌したり中身を別の甕に入れ替えて熟成させる。

 熟成の時間によって呼称が変わるのも香酢の特徴で、3年以上熟成させたものが高級香酢とされ、これに対して1年未満のものは陳醋と呼ばれ、一般酢(大衆酢)とされる。新年や祝日、特別の行事や珍客をもてなすときは老陳醋が振る舞われるという。香酢の良し悪しは主原料のもち米、水、麹に左右されるが、発酵・熟成の過程での作業時間(年月)、温度管理、容器の選定などによっても違いが生じるといわれる。特に陶製の甕は不思議な力を持っており、長年にわたって使われた甕の内部の小さな穴には菌や発酵微生物など、いわば自然の力がすみつき、穴から出て一時も休むことなく活動している。これが発酵や熟成に欠かせない神秘的な力を発揮するといわれている。

 香酢の特徴はアミノ酸の含有量が多いことだが、香酢の健康機能性でカギを握っているのはアミノ酸が数個連なっているペプチドと考えられており、今後の研究成果が待たれている。また最近になってメラノイジンという新しい成分が発見された。これは香酢を3年間熟成させると生成されるポリフェノールの一種で、胃や十二指腸の粘膜に作用して健胃・整腸効果を発揮することが報告されている。

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2008年5月11日 (日)

卵タンパク質

〇卵タンパク質

 卵タンパク質は卵白タンパク質と卵黄タンパク質に分けられ、鶏卵では、卵白の約10%、卵黄の約15%がタンパク質である。卵白は脂質をほとんど含まないため、牛乳の約3倍という高濃度のタンパク質水溶液になっており、40種類以上のタンパク質が含まれている。その内、約54%は単純タンパク質のオボアルブミンで、それ以外にはオボログロブリン、オボトランスフェリン、オボムコイド、オボスタチン、オボムシン、リゾチームなどが含まれている。卵黄タンパク質の大部分はリポタンパク質(LDL、HDL、リポビテリン)である。

※複合タンパク質

 アルブミンやグロブリンなどの単純タンパク質に糖や脂質などが結合したもので、糖タンパク質、リンタンパク質、核タンパク質、色素タンパク質などがある。

 糖タンパク質は糖質が結合したもので、ムチン、オボムコイド(卵白)など。リンタンパク質はリン酸と結合し、カゼイン(牛乳)、ビテリン(卵黄)など。リポタンパク質は脂質と結合したもので、各種リポタンパク質、リポビテリンなど。核タンパク質はヒストンやプロラミンが核酸と結合したもので、プロタミン(魚の白子)、ヌクレオヒストン(細胞核)など。色素タンパク質はヘム色素などと結合しているもので、ヘモグロビン(血液)、ミオグロビン(筋肉)などがある。

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2008年5月10日 (土)

ハーブティー

〇ハーブティー

 ハーブティーは、ドイツではクロイターティー(薬草のお茶)、フランスではティザーヌ(薬草を煎じる)といい、いずれも薬草茶という把え方をしているが、日本では健康のためというよりも趣味性・嗜好性が強く、一種のファッションとして利用される傾向がないわけでもない。ハーブティーの中には、フラワーティー(花茶)として知られるものもあり、花茶は別に分類する考えもあるが、今日ではハーブティーの中に含めたほうが合理的と考えられている。

 ハーブティーはさまさまな種類のものを容易に購入できるようになったが、自分で栽培したり採集した材料が作る人も多い。アルファルファ、カミツレ、ミント、ベニバナなどは種子や苗を入手しやすいし、初めての人でもわずかなスペースやプランターで栽培できる。全草(根を除いて地上部の全部)を用いるものは花の咲き始める頃、満開のものがよい。また、実を用いるものもあるが、これはウイキョウのように完熟した実を使うものもあるし、キササゲのように成熟しきらないものが適したものもあり、ハーブの種類によって使い方が異なるので注意が必要である。

 作り方の基本は、全草を用いるときは、よく水洗したのち水気を切って、広げて日陰で乾かす(ものによっては軽く蒸してから乾燥させるものもある)。花の場合は、採取後、素早く日向で干し上げる。いずれも乾燥させてから細かく切って瓶などに密閉して保存すればよい。また根を用いるときは、よく洗ってから小さく刻み、それを天日で乾燥させる。保存のコツは緑茶と同じく湿気を避けることである。

 ハーブティーの入れ方は自由だが、花の姿を楽しみたいカミツレ、ベニバナ、ハイビスカス、サフランなどはカップに花弁や花2~3個を入れた上から熱湯を注ぐ。香りを求める葉や実の場合は、茶こしに入れて熱湯を注ぐとよい。オオバコのように成分が出にくいものの場合は、ポットに入れて熱湯を注いで5分くらい置いたり、火にかけてひと煮立ちさせてもよい。

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2008年5月 9日 (金)

ダイジン(大豆イソフラボン)

〇ダイジン(大豆イソフラボン)

 ダイズインともいう。イソフラボン系色素のダイゼイン(daidzein)と糖のグルコースが結合したフラボノイド配糖体で、大豆の胚軸、葛の根に含まれている。大豆イソフラボンとも呼ばれ、女性ホルモン(エストロゲン)と似た作用をすることが知られている。女性に多い骨粗鬆症は女性ホルモンの分泌量と関係しており、中高年になって女性ホルモンの分泌が減少すると骨量も減少することが発症の原因。イソフラボンを摂取すること手骨量の減少が抑えられ、骨粗鬆症の予防につながる。

 また、男性ホルモンの過剰で起きる前立腺ガンに対してもイソフラボンの摂取が予防につながるとされている。大豆イソフラボンは骨からカルシウムが溶け出すことを防ぐ機能がヒト試験で証明され、トホクの関与成分にもなっている。また、大豆イソフラボンを含む健康食品に関しては、(財)日本健康栄養食品協会による「大豆イソフラボン食品規格基準」(2000年11月公示)がある。

※ゲニスチン

 イソフラボン系色素のゲニステイン(genistein)が糖と結合した配糖体で、大豆の胚軸に億含まれている。大豆イソフラボンの一種。

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2008年5月 8日 (木)

苦丁茶

〇苦丁茶

 苦丁茶は中国の南部、および西部で保健茶として飲用されている茶で、独特の苦みと清涼感を特徴とする。中国でも茶の中では生産量が少なく、大変貴重な高級茶とされる。場所によって、モクセイ科、オトギリソウ科、モチノキ科、ムラサキ科、バラ科などさまざまな植物の葉を用いて作られる。

 四川省産の苦丁茶には、清熱、降圧、防暑の効あり、雲南省産の苦丁茶には、防暑、消炎、増知、抗疲労等の効ありとされる。また、四川省産などのLigustrum属植物を期源とする苦丁茶には、モノテルペンやフェニルエタノイド配糖体が含まれ、特にモノテルペン配糖体にはコレステロールの吸収や生合成に関与するACATという酵素の阻害作用があることが報告されており、血中脂質改善作用が期待されている。

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2008年5月 7日 (水)

サワーサップ茶

〇サワーサップ茶

 サワーサップ(sour sop)は熱帯アメリカに自生するバンレイシ科の小高木で、和名はトゲバンレイシ。椿の葉を大きくしたような直径19~15cmの光沢のある革質の葉を持ち、細かな棘に包まれた実をつける。サワーサップ茶はこの葉を用いる。原産地の一つである南米ギアナの原住民が、激しい運動を伴う狩猟などに出掛ける前や、豪雨にあって体が冷え切った時にサワーサップの葉を煎じて飲む習慣を持っていたのは、経験的にその強心効果(心臓の収縮増強作用)を知っていたためのと考えられている。

 サワーサップ茶の強心効果が臨床的に認められたのは1985年のことで、成人病を専門とする日本人医師・石垣健一によってである。石垣は、4人の糖尿病患者(高血圧症、高脂血症症、冠動脈症などを併発)に対し、サワーサップの乾燥葉の微粉末g入りのティーバッグに熱湯を注ぎ、濃い番茶のようになるで十分にエキスを浸出させたものを14日間飲用させ、体重変化、血圧、空腹時血糖、血清コレステロール、血清中性脂肪、動脈硬化指数、心電図、副作用の各項目を記録・分析し、あらゆる項目で好結果を得た。心拍数の増加や血圧上昇などの副作用は何一つ認められなかった。

 また、日本化成の研究グループはサワーサップの葉から抽出した精製度の高い粗エキスを用いた動物実験によって、非常に高い心臓収縮増強作用があることを確認している。しかもこの効果は、粗エキスを実験動物の十二指腸内に投与した場合でも発揮されることが実証されたという。現在よく用いられている心不全の治療薬であるニトログリセリンは口腔粘膜からしか吸収されないという弱点があるが、サワーサップにはそれを解決する可能性も期待されている。

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2008年5月 5日 (月)

マテ茶

〇マテ茶

 マテ茶は、南米パラグアイ、ブラジル西部が原産のモチノキ科の常緑低木イェルバマテ(yerba mate)の葉・茎を用いた健康茶である。南米土着のインディオたちが400年以上も健康茶として飲み続けてきたもので、今ではブラジルをはじめ南米各地で愛飲されている。カフェインが少ないので飲みすぎても胃を刺激せず、子供向きのドリンクにも格好である。

 成分として注目されているのはマテ茶に特有のマテインというアルカロイドで、自律神経を刺激して心身を活動的にし、健胃・整腸作用、肥満防止が期待できるという。一方、神経の興奮を抑制する働きもあり、ストレスによるイライラや二日酔いにも効果を表す。このほかの機能性の研究では、ノーベル医学賞受賞のB・A・ウーサイによる造血作用、美肌作用、消化液の分泌促進作用、グリコーゲン産生と疲労回復効果などに関する報告がある。また、川上美智子(シオン短期大学)は、マテ茶に含まれるタンニンがデンプン分解酵素アミラーゼの作用を阻害して体脂肪を減少させ、便秘を解消すると発表している。活性酸素を消去するSOD活性も高い。

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